同居中で離婚を検討している方へ。離婚をするために押さえるべきポイントは?
目次
1.同居中で離婚を検討している方へ
はじめに
引越し費用や生活費が足りない、子供の学区の関係上住居を移せないなどの理由で、離婚は考えていてもなかなか別居に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。同居している限り、離婚は認められない、と思われているかもしれません。
別居期間が継続することで離婚が認められやすくはなります。ですが、別居は離婚をするために絶対必要な条件ではありません。
別居をする意味
離婚に向けて別居をするメリットはどのような点にあるのでしょうか。
①落ち着いて離婚ゆっくり向き合える
別居をすることで、一緒に生活することが難しい相手と距離を持つことができます。別れを決意した相手と一緒に住むことは精神的にとても辛いことですので、離れることで心を軽くして精神的落ち着くことが出来ます。そして、明るさを取り戻して、前向き・積極的に離婚に向けて取り組むことができます。
また、同居をしていると情報が相手に筒抜けにならないように、弁護士とのやりとりも相手の存在を気にしながら隠れて行うなどの手間を感じる方もいらっしゃいますが、別居をすればそのような心配を必要もありません。
②夫婦関係が破たんしていることを客観的に立証する
ケースによりますが、一般的には別居期間が長期化するほど、裁判所に夫婦関係が破たんしているとみなされて離婚が成立しやすくなります。以前は、3年程度必要とされていた別居期間も、より短い期間でも破綻を認定する裁判所も増えてきています。
離婚をするためには
離婚をするために必要なのは「夫婦関係が今後修復不可能なほどに破綻していること」です。別居は「この夫婦が関係を修復して再び一緒に生活することない」ことが客観的に分かりやすいので、離婚が認められやすくなるのです。ですから、同居している場合でも、客観的に「破綻している」「修復する意思もないし、実際困難だ」と思われる事情を1つでも多く作り出すことが肝心です。
そのためには、弁護士に依頼をして相手に対して内容証明で離婚の意思を明らかにしたり、離婚調停を起こすといったことも効果的です。
最後に
まだ同居を続けているから、弁護士に相談をしても仕方がないと思われているかもしれません。ですが、離婚に向けて動き出すには、色々な準備が必要です。同居しているからこそ集められる証拠もあります。同居している時から何度も弁護士に相談をして十分な準備をして離婚に臨まれた方が、その後の手続きもスムーズに進むことが多いです。
同居中だけれども、離婚を考え始めている方、何から手を付けたらいいのかと悩まれている方は是非ご相談にお越しください。
2.DVや不貞行為といった離婚原因がない方へ
はじめに
日本では、離婚を認める場合を①不貞行為(不倫)、②悪意の遺棄(生活費を渡さない、理由もなく別居する等)、③3年以上の生死不明、④回復見込みのない精神病の場合、⑤婚姻を継続し難い重大な事由がある場合に限っています。
①から④の場合に当てはまらない場合には、⑤の「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまるかどうかを検討しなければなりません。ところが、ご相談者の方の多くが挙げられる「性格が合わない」「好きじゃなくなった」「相手に借金がある」「相手の親とそりが合わない」といった理由は、それだけではなかなか「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たると考えられにくいのが現状です。
ですが、そのようなケースでも、弁護士を入れることで、短期間の間に離婚が成立することも多いのです。
弁護士を入れるメリット
①離婚が「本気」であることが相手に伝わります
折角離婚をしたいと相手に伝えたのに相手が真剣に取り合ってくれない、離婚を決心して別居を始めたのに相手には「頭を冷やしたら戻ってくるだろう」と思われてしまうといったケースも少なくありません。もしくは、感情的になって話が進まないということもあるでしょう。
ですが、弁護士を入れることで「離婚をする」という強い決意をストレートに伝えることが出来ます。また、直接話をしないことで、相手も冷静に問題に向き合うようになります。その結果、離婚に向けた話し合いにも加速がつきます。
②無茶な離婚条件を回避することが出来ます
相手が離婚を嫌がって、無茶な離婚条件を突き付けてくることも少なくありません。ですが、弁護士を入れることで状況に応じて妥当な条件を提示することが出来ます。相手も弁護士からの提案を無視することはなかなか出来ないものです。そして、提示された条件にどのように対応したらいいか、自分の提示した条件を通すことが出来るのか、法律相談に行ったり、時には弁護士に依頼することも少なくありません。
その結果、双方が納得できる妥協点を目指して迅速に話し合いが進み、短期間で離婚が成立する可能性も高くなります。
「お互いにとって納得のいく離婚」を目指して
「お互いが納得のいく離婚条件を早く提案する」ことこそが離婚に向けた話し合いをスピーディに進める決め手となります。そのためには、離婚を前に決めておくべき内容(親権、養育費、財産分与など)を把握して、あなたが譲歩出来る条件と譲歩出来ない条件を弁護士と話し合って詰めておくことが重要です。手持ちのカードの切り方を前もって準備し、相手の対応の仕方に応じて柔軟に対応することができるのです。
さいごに
協議の進め方がわからない、落としどころが分からない、最初の一歩が踏み出せないとお悩みの方は、ぜひ一度当事務所のご相談にお越しください。
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