相手に弁護士がついた方へ
目次
1.相手に弁護士がついた場合、こちらも弁護士に依頼した方がいいか?
結論から言うと、相手が弁護士をたててきた場合、こちらも弁護士に依頼した方が良いでしょう。
協議段階においても、相手に弁護士がいるのに、こちらが弁護士なしでは、不利な状況になってしまいます。
弁護士は、法律の専門家であり、依頼者に有利になるよう進めます。
特に離婚に強い弁護士をつけた方が不利な状況になるのを避けることが出来るでしょう。
2.弁護士をつけた方がいいのはどういう場合か?
①協議段階で弁護士に依頼した方がいい場合
どのような点が問題になりそうかを考えて下さい。
まず、一番はお金の問題でしょう。
財産分与が問題となっている場合
財産分与はまず分与対象となる財産の特定が必要です。
そもそも何が財産分与の対象となるかです。
そして、特有財産の問題、財産を隠している場合、住宅ローンがある場合などの問題もあります。
対象財産が分かった後は、一時点の財産をどのように分与するかを検討しなければなりません。
これらの作業は法的知識が不可欠であり、複雑な作業となる場合があります。
慰謝料
そもそも、慰謝料の発生原因があるのか、法的に適切なのか、そして、実際にどのように交渉していくのがいいのか、という視点が必要になります。
養育費
子どもがいる場合、親権が決まれば養育費を決める必要があります。
基本的な収入から判断するとしても、その他に特別な事情がある場合もあり、単純にはいかないことが多いでしょう。
これらの問題があるときに相手にだけ弁護士がついているのでは、こちらが不利になってし
まいます。
②調停段階で弁護士に依頼した方がいい場合
調停段階において離婚そのものに争いがある場合、離婚に伴う条件(親権や財産
分与・慰謝料等)に争いがある場合が多いでしょう。
調停の場合は、裁判所という場で調停委員に対し、きちんと自らの主張を法的に述べてい
く必要があります。
調停委員にうまく話せない、調停委員が話をきちんと聞いてくれない、よく分からないま
まに進められてしまった、という相談が多くあります。
このように調停では、弁護士に依頼して、適切に主張し、調停を進めていく方が自分にと
って有利になります。
特に、相手に弁護士がついた場合はなおさら、相手に有利に進みかねません。
不利な状況に陥るのを避けるために調停段階では、弁護士に依頼した方が良いでしょう。
③離婚訴訟になっている場合
裁判では、判決に向けた主張を法的に適切に行っていく必要があります。
裁判になった場合に弁護士に依頼しないというケースは通常は考えられないでしょう。
裁判になる場合には、できるだけ早く弁護士に相談して下さい。
なお、調停段階から裁判になった場合のことを視野に入れておく必要があります。
裁判になりそうかは知識だけでなく、経験も必要です。
できるだけ早い段階での弁護士相談をお勧めいたします。
④どのような弁護士に依頼するべきか?
離婚は、多くの人が悩む問題です。
他の裁判に比べて、家族の問題を扱うものであるが故に弁護士と一緒に進めていくという側面が強くあります。
その意味で、話がしやすいか、自分の悩みにきちんと答えてくれるか、法的な問題以外も考えてくれるかなど、一緒に進めていきやすい弁護士に依頼した方が良いでしょう。
また、離婚はどの弁護士も多く取り扱っているということはなく、取り扱ったことはあっても、非常に少ない数しかないということもあります。
離婚は多くの方々にとって身近な問題ですが、専門性の高い分野でもあります。
弁護士に依頼する際には離婚問題に詳しい弁護士かも重要でしょう。
どの弁護士に依頼した方が良いかは、わかりにくいと思います。
まずは法律相談に行って判断するといいでしょう。