教師の離婚
教師は、非常に多忙でストレスの多い仕事です。また、職場が学校という特殊性もあります。
こうしたことが教師特有の離婚原因になることが多くあります。そして、離婚に当たって気をつけるべき点も存在します。
以下、教師特有の離婚の問題について解説していきたいと思います。
目次
教師に多い離婚原因
離婚原因は、法律に定められており、教師だけに特別の離婚原因があるわけではありません。その離婚原因に至る過程が教師ならではのものが多くあると言うことです。
具体的には以下のようなものです。
(1)仕事によるストレスの蓄積
教師は、子どもたちへの教育だけでなく、保護者対応、部活の顧問など多くの業務に忙殺されます。
ときには土日に部活動の監督をする必要があったり、平日の朝早くから部活動のために出金しなければいけないこともあります。
その他にもテストの採点等で、帰宅時間が遅くなったり、自宅で夜遅くまで仕事をすることもあります。
このように多くの業務をしなければいけない結果、ストレスが蓄積し、それを家庭に持ち込んでしまうケースが多く見られます。夫が教師の場合は、家庭にストレスを持ち込んだ結果、夫婦関係がギスギスしてきて、子どもにも影響を与えたり、仕事が忙しく、家庭での時間が持てずにいるうちに家族関係が希薄になってしまったりします。
夫婦双方が教師である場合は、双方ともに同じ状況になる結果として、夫婦関係がどんどん悪くなっていきます。
教師という職業に強い使命感があり、そのために必死になっているが、それを家族に理解してもらえないという思いが教師である配偶者が抱く一方で、他方の配偶者は家族を大切にしないという思いを抱きます。
(2)モラハラ
モラハラは昨今どのような夫婦でも問題になることが増えてきましたが、教師特有のモラハラと言われるものとしては、無意識のうちに相手にモラハラと受け取られてしまうことがあります。
教師は、生徒たちを教え導くこと立場にあり、どうしても、そのような口調や考え方で家族と接してしまいます。
その結果、高圧的な物言いと受け取られたり、人の話を聞いてくれない、馬鹿にしていると受け取られ、モラハラと言われます。
実際に教師の離婚事例では、教師だからいつも上から目線で抑えつけられてきたと相談されることが多くあります。
(3)ストレスによるうつ病
上述したように教師という職業は非常にストレスの多い仕事です。
生徒を教え導きながら保護者に対応し、職場での人間関係も構築していかなければなりません。
その結果、うつ病になり、家庭にも影響を与えてしまいます。
当事務所が過去に扱った教師の離婚においても、夫である教師がうつ病になり、家庭がうまくいかなくなり、妻も心的ストレスからうつ病になってしまったというケースがあります。
(4)学校関係者との不貞行為
不貞行為は教師特有の問題ではありませんが、教師の場合は学校関係者との不貞行為に至ることが多く、それが仕事にも影響を与えることがあります。
ストレスが多く拘束時間の長い仕事故に、同僚教師との不貞をすることがケースとしては多いでしょう。その他には生徒の保護者、生徒との不貞というケースもあります。
これらが離婚原因に該当することは明らかですが、教師の場合はこのような不貞行為が発覚し、職場にも知られてしまうと、教師という職を喪うことになりかねません。
夫が教師である場合は、妻側から見れば、生活費、離婚後の養育費の支払がきちんとされるのかという問題になります。
教師の不貞行為については、その他の職業の不貞行為よりも、どのように進めていくべきかを検討しなければなりません。
弁護士に依頼するメリット
教師の離婚特有の問題について、解説してきました。
教師という職業にある方が、離婚問題を抱えたとき、ただでさえ多くのストレスを抱えているにも関わらず、さらに離婚の協議、調停等に対応しなければなりません。また、学校や保護者に知られてしまう危険もあります。
教師はとても忙しい仕事です。ストレスも多く、離婚の問題を一人で対応していると、仕事にも影響が出てしまうでしょう。調停、裁判への対応はさらに大変です。
弁護士に依頼することにより、こうした負担の軽減をすることができ、スムーズな解決に向けた活動を行うことができます。
当事務所は、離婚を専門としており、多くのケースに携わってきました。教師の離婚も多数取り扱っています。まずは、お気軽にご相談ください。
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