ワンオペ育児が辛くて離婚したい方へ
目次
1 ワンオペ育児とは?
女性の社会進出が増え、現代社会では共働き夫婦が多くなりました。
共働きの夫婦では家事・育児を夫婦共同で行い、助け合いながら子どもを育て、家庭を作っていくという意識を持つことが必要です。実際に昨今の夫婦はこのような意識を持っています。
しかし、他方で家事・育児は女性のするものという昔ながらの考えがまだ残っており、共働きの夫婦であっても、家事・育児が妻に集中してしまうケースがあります。
このような状況をワンオペレーション(全ての作業を単独で行う)という言葉からワンオペ育児というようになりました。
共働きにもかかわらず、妻に家事・育児が集中することで、妻が疲労し、不満がたまっていく結果、夫婦関係がギスギスするようになり、会話も少なくなったり、喧嘩が多くなるなどしていきます。
2 専業主婦のワンオペ育児は?
ワンオペ育児の問題は主に共働きの夫婦について問題にされており、一般的にも家事育児を共同で行うという考えは、共働き夫婦に当てはまるものでしょう。
確かに、専業主婦の場合は、夫婦における役割分担として家庭のことを妻が担当するという考えからすると、ワンオペという問題は意識しにくいかもしれません。
しかし、妻が専業主婦として家庭のことを担うとしても、妻は365日休みなく仕事をしていることになります。
夫が妻が家庭のことを全てするのが当然という意識で何もしないでいれば、共働きの場合のワンオペ育児と同様に夫婦関係が悪化することになります。
3 離婚を悩んでいる方へ
ワンオペ育児の状態で離婚を考えながらもどうするか悩んでいる方は多いと思います。
このような場合に、関係の修復を考えたいのであれば以下の点に気をつけてください。
①否定的言葉を使わない
どうしても、イライラしている状況で相手に育児のことを話すと、何してくれない、他の家庭ではもっと協力してくれている、というような言葉が出ます。
相手と話す際に相手を否定する言葉を使ってしまうと、余計に関係は悪化します。
特に遊んでいて育児をしないというならばともかく、仕事が忙しくて育児に参加できない夫に否定的な言葉を使うと、より状況が悪化してしまいます。
②お互いにすべきこと意識する
夫にしてほしいことを一方的に話すだけだと、夫もイライラをつのらせてしまいます。
まずは、何が必要なのかを理由を話した上で、夫にしてほしいことを伝え、そして自分がすることも同時に伝えるといいでしょう。
お互いがすべきことを意識してその理由もはっきりしていれば、夫の理解が得られやすくなります。
4 離婚を決意した方へ
(1)離婚の決意を固めた場合は、今後のことを考える必要があります。
子どもが小さい場合は、仕事をどうするのか、両親の協力を得られるのか等、離婚後の生活のイメージをできるだけ具体的にしておく必要があるでしょう。
・離婚後の生活が不安な方へに詳しく書いてありますので、参考にしてください。
(2)次に今後のスケジュールを考えていく必要があります。
離婚には、①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚があります。
まずは話し合いをして協議離婚を試みるのが通常です。この場合に別居を先行させる場合と別居後に話し合いをスタートさせる場合があります。
そもそも相手にモラハラがあるなどして、話し合いが困難で、すぐに別居して調停にした方がいいという場合もあります。
・別居については、離婚に向けて別居を考えている方へに詳しく書いてあります。
(3)ワンオペ育児だけで離婚原因になるか
協議離婚・調停離婚の場合は、双方の合意により離婚が成立します。
しかし、裁判離婚の場合は、法律に定められた離婚原因が必要となります。
①不貞行為
②悪意の遺棄
③3年以上の生死不明
④回復の見込みがない強度の精神病
⑤その他の婚姻を継続しがたい重大な事由
ワンオペ育児を理由とした離婚は、⑤に該当するかどうかの判断になります。婚姻関係が破綻し、⑤に該当するかどうかの判断は、個別具体的な事情によって分かれてきます。
ワンオペ育児の問題だけでなく、モラハラ、生活費を渡さないなどの事情があれば、離婚が認められやすくなります。別居期間も重要な要素になります。
この判断は非常に難しく、具体的事情で判断が変わってきますので、弁護士にご相談ください。
5 ワンオペ育児に悩んでいる方は弁護士法人アイリスにご相談ください。
育児・家事への男性の参加という意識は、変わってきているとはいえ、まだまだ日本社会では女性への負担が大きく、心身ともに疲弊してしまうというケースが多くあります。
ワンオペ育児に悩んでいる方は、抱え込みすぎずに、第三者に相談することが必要です。
夫婦関係の改善を試みるのか、離婚に進むのか、いずれにしても一人で考えすぎると状況がより悪くなってしまいます。
弁護士法人アイリスは、多数の離婚に関する相談、ご依頼を受けており、ワンオペ育児に悩んでいる方の相談を多く受けております。まずはご相談ください。
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