妻が働くのを嫌がる夫はモラハラになるのか?
モラハラを受けている場合に離婚できるかという相談は非常に多く、モラハラで離婚できるのか、そもそも自分が受けているのはモラハラなのかという悩みを抱えているのが特徴です。
モラハラの一つとしてよくあるケースの一つとして、「妻に仕事をするな」ということがあります。
仕事をするなという発言がモラハラに当たるのかについてもう少し詳しく見ていきましょう。
目次
1 モラハラ夫の特徴
モラハラや精神的DVは、加害者自身がモラハラ・DVを行っていることに気付いていなかったり、被害者もいつしか「自分が悪いのだ」と思い込んでしまい、モラハラの被害に遭っていることに気づけないというケースが頻繁にみられる点に特徴があります。
そこで、まずはモラハラとは何かについて、考えてみましょう。モラハラの例としては、以下のようなものが挙げられます。
①相手を何かと見下し、否定的な発言や傷つける発言をする。
②人前で説教をする。
③相手のことを否定し、責め続ける。無視し続ける。
④決して謝罪せず、間違いを認めない。
夫婦喧嘩をしたときなど、一時的に夫が暴言を吐いたり無視することもあるかもしれません。
ですが、モラハラや精神的DVは上記のような状況が毎日のように繰り返されます。
相手を支配しようとしたり、精神的に傷つけたり見下してくるようであれば、モラハラにあたる可能性が高まります。
モラハラは、単なる夫婦の関係を超えたものだと認識してください。
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2 仕事をするなということはモラハラに当たるのか?
これといった理由もないのに仕事をするなと制限されるのは、モラハラに当たる可能性があります。
時には夫がそれらしい理由を並べることもありますが、実は全く取るに足りない事情であることもあります。
そもそも、人には「職業選択の自由」が認められており、がどのような仕事をするかは自ら決めることが出来ます。
仕事をするということは単にお金を稼ぐということだけではありません。
人が社会でどのように生きていくかという意味で非常に重要なものです。
だからこそ、働くということは権利であり、本来制約されるものではないのです。
では、どうしてモラハラ夫は妻に働くなというのでしょうか?
多くは、自分が優位にたつためというケースです。
自分だけが稼いでいることによって、パートナーの経済的自立を防ぎ、パートナーや家族を経済的に不利な立場に置いておきたい(自分が経済的に優位に立ちたい)のです。
経済的なモラハラ・DVでは、仕事をさせないということのほか、十分な生活費を家に入れなかったり、生活費の使い方を異常に監視するというようなケースもあります。
4 モラハラによる精神的・身体的影響
日常的に夫からモラハラ・精神的DVを受けることによって、精神的に強いダメージを受け、そのダメージが強い場合や長期に亘る場合にはうつ病やPTSDなどの精神疾患を負ってしまうこともあります。
また、PTSDやうつ病と診断されない場合でも、人間不信に陥る・精神的に不安定になる・自己肯定感が低下する・無気力になるといった症状が現れたり、眩暈や腹痛等の肉体的な症状が発生することもあります。
PTSDとは、一般的には大きな災害や事故等の命の安全が脅かされるような出来事に直面したり、事故現場を目撃するなどの強い精神的ショックによって発症する、精神障害の一種です。
その症状としては過剰な警戒状態が続いて睡眠障害や集中力の低下等の日常生活に支障をきたしたり、ふとした時に突然トラウマ体験の瞬間を思い出し恐怖・虚無感・自責の念などが押し寄せたりといったことが挙げられます。
トラウマに関連する人や場所、物事を避ける行動(回避)や、感情の鈍化・麻痺といった症状があらわれます。
また、モラハラの加害者やトラウマを思い起こさせる場所を避けたり、痛みや恐怖から自分を守るため、喜びや悲しみといった感情を感じにくくなることもあります。
モラハラや精神的DVを受けることによりPTSD症状が発症した場合には、なるべく早めに医療機関などを受診するようにしましょう。
5 法的対応の選択肢
モラハラを受けることにより、ご自身や家族が精神的に追い込まれ、健全な生活を送ることが出来ない場合には、離婚をすることも検討をせざるを得ないでしょう。
離婚には、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3種類の方法があります。
モラハラ夫との話し合いが難しい場合には、調停離婚を検討します。
調停離婚と裁判離婚はどちらも裁判所を利用した離婚の方法ですが、性質が大きく異なります。
【調停離婚】
・離婚をするためには当事者が揃って離婚に合意する必要がある
・離婚以外の離婚条件についても当事者で話し合ってまとめる(裁判所は調整役)。
⇒当事者同士の合意によって解決を目指す手続
【裁判離婚】
・離婚の可否は裁判官が民法で定められた離婚事由があるかどうかで判断する。
・離婚条件についても、当事者が主張・立証を行い、裁判官が判断する
⇒裁判官が法に則って離婚に関する判断を行う手続
なお、配偶者や生活の本拠を共にする交際相手からの身体に対する暴力等から速やかに逃れる必要がある場合には、裁判所に対して、夫に対してつきまといや電話・メールの禁止を命じて貰う手続き(保護命令)を採ることも検討しましょう。
6 証拠収集の必要性
モラハラや精神的DVを行う配偶者は自分の非を認めることがなかなか出来ませんから、「モラハラを受けた」と主張しても全面的に否定されることも少なくありません。
相手が離婚を拒絶した場合、モラハラがあったことを裏付ける証拠が十分でなければ、「婚姻を継続しがたい重大な事由」を立証できず、裁判所に離婚を認めてもらえないこともあります。
また、そのようなケースではモラハラを原因とした慰謝料も認めては貰えないでしょう。
ご自身が「もしかしてモラハラを受けているのではないか」と感じた時点で別居前に弁護士に相談にお越しいただければ、モラハラの証拠の収集方法についてアドバイスをすることも出来ます。
また、既に何かしらの証拠を集めていらっしゃる場合には、その証拠が離婚を進めるにあたってどの程度有益なものであるかについても、一定の判断を行えることもあります。
7 まずは相談すべき
夫から仕事をするなと言われたり、仕事をしたいと伝えると嫌な顔をされるといったケースは、無意識のうちにモラハラを受けている恐れがあります。
もしかすると、今の時点では「モラハラを受けているのかな?」と疑いながらも確信が持てず迷われているかもしれません。
ですが、経験豊富な専門家に相談をすることで、ご自身の置かれている状況を具体的・客観的に見つめ直すことができ、今後のご自身の採るべき方向性も見えてくることでしょう。
当事務所はこれまで多くのモラハラ案件を取り扱ってまいりましたので、豊富な経験に基づいてアドバイスをすることができます。まずはご相談ください。
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