親権争いでやりがちな禁止行為について
子どもの親権が争いになった場合に、
どうしても親権を取りたいという気持ちで思わずやってしまったことが
後々親権を決めるにあたって逆に不利に働くことがあります。
①子どもに相手の悪口をいう
離婚を希望される場合、相手に対して悪感情を抱いていることが通常です。
その場合、相手が親権者として相応しくないという思いが先走って、
思わず同居する子どもに対して
「お父さんはお母さんにこんな酷いことをする」
「お母さんはあなたたちを見捨てる悪い人だ」
といった悪口を言ってしまうことがあります。
ですが、子どもにとっては両親が離婚しようとも親であることに変わりはありませんから、
どちらの親も大好きで、悪口も聞きたくはないですし、
悪口を聞くことで子どもが傷ついてしまいます。
また、そのような悪口を子どもに言うことが、
親権者として相応しくないという判断にもつながりますので、
絶対にしないようにしましょう。
②相手との面会を認めない
別居親には、子どもと面会をする権利(面会交流権)があります。
ですが、「相手とは会わせたくない」と仰るケースは非常に多く、
これも、相手への悪感情が原因となっていることが多いです
(勿論、相手が子どもに対してDVを行う場合等、面会が制限されるべき事案もあります)。
ですが、合理的な理由もなく相手との面会を拒否していると、
「親権者として相応しくない」と判断されてしまう可能性があります。
裁判所は、子どもが両方の親から愛されていると感じることこそ健全な成長に繋がるので、別居後・離婚後も両親共に関わりを持つべきであると考えているからです。
そのため、面会の拒否は、
子どもの幸せを考えていない、
子どものための努力が足りないと判断され、
親権者として不適格と判断されてしまうのです。
ですから、相手との面会は出来るだけ積極的に行う方向に意識を持っていきましょう。
③子の連れ去り
近年、父も母も親権を希望するケースが増えており、
これに伴って子の連れ去りを強行して問題となる事例も増えています。
この問題については、「子の連れ去り」を参照ください。